建設業許可はどれくらいで取れる?東京都の審査期間と申請の流れを解説

建設業許可の審査期間と申請準備をイメージした書類、カレンダー、ヘルメットの机上 建設業許可
福生市・あきる野市・羽村市など西多摩地域の建設業許可実務ブログ

建設業許可はどれくらいの期間で取れる?東京都の審査期間と申請の流れを解説

東京都知事許可の標準処理期間25日を中心に、建設業許可の準備から申請、審査、許可通知までの流れを整理します。審査期間だけでなく、申請前の準備期間や補正対応まで見込んでおくことが大切です。

建設業許可の取得期間を確認しましょう

行政書士の内倉厚です。

福生市・あきる野市・羽村市・青梅市など、西多摩地域で建設業許可の取得を検討している事業者様にとって、「申請してから、どのくらいで許可が下りるのか」という点は、受注計画にも関わる大切な問題だと思います。

結論から申し上げると、東京都知事許可の標準処理期間は、申請書が正式に受け付けられてから25日です。ただし、土曜日・日曜日・祝日などの閉庁日は含まれません。

また、この25日には、申請前に必要となる書類の収集期間や、申請後の補正に対応する期間は含まれません。そのため、実際には、準備を始めてから許可を受けるまで、数週間から数か月程度かかることがあります。

建設業許可を必要とする工事の受注予定がある場合は、審査期間だけを見るのではなく、申請前の準備期間も含めて早めに動くことが大切です。

この記事では、東京都知事許可を中心に、建設業許可の準備から許可までの流れと、期間が長くなりやすいポイントを分かりやすくご説明します。

「建設業許可申請の費用はいくら?東京都の法定費用と行政書士報酬を解説」についてはこちら

東京都知事許可の標準処理期間は25日

東京都が公表している建設業許可の標準処理期間は、許可申請書の受付後25日です。

この25日は暦どおりの25日間ではなく、土曜日、日曜日、祝日などの閉庁日を除いて計算されます。そのため、実際のカレンダー上では、おおむね1か月から1か月半程度になることが想定されます。

ただし、標準処理期間とは、行政庁が申請を処理するために通常必要とする期間の目安です。

次のような期間は、別に考える必要があります。

  • 申請前に必要書類を集める期間
  • 経営経験や技術者の実務経験を確認する期間
  • 申請書を作成する期間
  • 書類の補正や追加資料の提出にかかる期間
  • 行政庁からの照会に回答する期間

したがって、「申請を考え始めてから25日で許可が取れる」という意味ではありません。

国土交通大臣許可はおおむね90日程度

二つ以上の都道府県に営業所を設ける場合は、国土交通大臣許可が必要です。

国土交通大臣許可の標準的な処理期間は、申請から許可などの処分まで、おおむね90日程度とされています。こちらも、書類の不備を直すための補正期間などは含まれません。

一方、営業所が東京都内だけにある場合は、東京都知事許可になります。

「工事現場が他県にあるかどうか」ではなく、建設業を営む営業所をどこに置いているかによって、知事許可と大臣許可を判断します。

建設業許可を取得するまでの全体の流れ

建設業許可の取得は、大きく次の流れで進みます。

現在の状況と許可要件を確認する

申請者が建設業許可の要件を満たしているかどうかを確認します。建設業の経営経験、営業所技術者等、社会保険、請負契約の誠実性、財産的基礎、欠格要件などを確認します。

経営経験や技術者要件の証明資料を集める

建設業許可通知書、履歴事項全部証明書、確定申告書、工事請負契約書、注文書、請求書、通帳、資格者証、合格証明書、卒業証明書など、経験を裏付ける資料を集めます。

公的証明書などを取得する

履歴事項全部証明書、納税証明書、身分証明書、登記されていないことの証明書、預金残高証明書、社会保険資料、営業所の使用権原を確認する資料などをそろえます。

申請書を作成して東京都へ提出する

必要書類がそろったら申請書を作成し、東京都へ提出します。新規申請などでは窓口審査が必要とされる場合があり、JCIPによる電子申請も選択肢になります。

行政庁による審査を受ける

申請が正式に受け付けられると、許可要件、申請書と証明資料の一致、営業所の実態、常勤性、社会保険、欠格要件などが確認されます。

許可通知を受け取る

要件を満たしていると判断されると、許可番号、許可年月日、有効期間、一般建設業または特定建設業の区分、許可業種などが記載された許可通知書が交付されます。

許可が必要な規模の建設工事を請け負う場合は、契約の時点で必要な許可を受けている必要があります。「申請中だから契約してもよい」とは限らないため、受注予定の工事がある場合は、契約時期と許可予定日を慎重に確認する必要があります。

許可取得までの期間が長くなりやすいケース

建設業許可の取得時期は、申請者ごとの資料状況や申請内容によって変わります。特に次のような場合は、準備や確認に時間がかかりやすくなります。

過去の経験を証明する書類が不足している

経営経験や実務経験があっても、それを裏付ける契約書、注文書、請求書などが残っていないと、証明に時間がかかります。

例えば、過去の個人事業の経験を使用する場合、確定申告書だけでなく、該当期間に建設業を営んでいたことが分かる資料を求められることがあります。必要な年数分の資料を探す作業には時間がかかるため、早めの確認が必要です。

営業所技術者等の要件確認が複雑である

国家資格によって要件を満たす場合は比較的確認しやすいことがあります。一方、実務経験によって申請する場合は、どの工事業種の経験か、必要な経験年数を満たしているか、工事内容を資料から確認できるか、他社での経験を証明できるかを一つずつ確認しなければなりません。

資格の名称が似ていても、希望する許可業種に対応していない場合があります。資格証だけで判断せず、申請業種との対応関係を確認することが大切です。

申請する建設業の業種が定まっていない

建設業許可は、土木一式工事、建築一式工事、大工工事、電気工事、管工事など、29の業種に分かれています。

実際に施工している工事と、申請する業種が一致していないと、許可を取得しても希望する工事を請け負えない可能性があります。工事名だけで判断するのではなく、具体的な施工内容や、元請・下請の立場などを確認して業種を選ぶことが必要です。

財産的基礎の確認が必要である

一般建設業の新規申請では、直前の決算書における自己資本が500万円未満の場合、500万円以上の資金調達能力を示す方法などを検討します。ただし、「残高証明書を取れば必ず認められる」と一律に判断することはできません。

証明書の基準日や発行時期、申請時の取扱いは、許可行政庁の手引きや運用を確認する必要があります。法人であれば増資などが考えられる場合もありますが、登記や税務上の影響もあるため、司法書士や税理士などと連携して検討することが適切です。

「建設業許可申請でつまずきやすいポイント|事前準備が大切な理由」についてはこちら

建設業許可をスムーズに進めるためのポイント

建設業許可を急ぎたい場合ほど、申請前の準備が重要です。次の点を意識しておくと、全体の見通しを立てやすくなります。

受注が決まる前から準備を始める

建設業許可は、必要になってからすぐに取得できるものではありません。大きな工事の見積依頼を受けた段階や、元請会社から許可取得を求められた段階で準備を始めても、契約予定日に間に合わない場合があります。

古い工事資料を処分しない

契約書、注文書、請求書、通帳などは、建設業許可の経験証明に使用できる可能性があります。特に実務経験による申請を考えている場合は、工事名、工事内容、工事期間、請負金額、発注者などが分かる形で整理しておくと確認しやすくなります。

申請業種を早い段階で確認する

どの業種の許可を取るかによって、必要となる営業所技術者等の資格や実務経験が変わります。「建設業許可を取りたい」というだけでなく、現在どのような工事を施工しているか、今後どの工事を受注したいか、元請と下請のどちらが中心かを整理しておくことが重要です。

行政庁からの照会には早めに対応する

審査中に補正や追加資料の提出を求められた場合、対応が遅れると、その分だけ許可までの期間も長くなります。行政書士に依頼する場合でも、事業者様にしか確認できない情報や、事業者様が保管している資料が必要になることがあります。

最短で取れると断定できない理由

建設業許可の取得時期は、申請者ごとに異なります。同じ東京都知事許可であっても、国家資格で技術者要件を満たすケース、実務経験を注文書などで証明するケース、過去に複数の会社で勤務していたケース、個人事業と法人の経験を組み合わせるケース、営業所の使用権原や常勤性の確認が必要なケースでは、準備に必要な期間が変わります。

また、標準処理期間は、必ずその日数で許可されることを保証するものではありません。そのため、十分な確認をせずに「最短○日で取れます」と断定することは、かえって事業者様の計画に影響を与えるおそれがあります。

行政手続では、早さだけでなく、事前に必要な条件と資料を丁寧に確認することが重要です。

建設業許可についても、無理に申請を急ぐのではなく、現在の状況を整理し、どこに時間がかかる可能性があるのかを明らかにしたうえで、現実的なスケジュールをご案内することを大切にしています。

「行政書士に建設業許可を依頼するメリット|本業に集中するための選択について」はこちら

福生市・あきる野市・羽村市・青梅市周辺で建設業許可をお考えの方へ

建設業許可は、申請書を提出するだけの手続きではありません。現在の事業内容を確認し、取得すべき業種を選び、経営経験や技術者要件を資料によって証明する必要があります。

特に、過去の注文書や請求書を使って経験を証明する場合は、資料の確認に時間がかかることがあります。

内倉厚行政書士事務所では、福生市・あきる野市・羽村市・青梅市をはじめとする西多摩地域の建設業者様が、許可手続への不安を減らし、本業に集中できるよう支援したいと考えています。

  • 自社の場合は、どれくらいかかりそうか
  • 現在の資料で経験を証明できるか
  • どの業種の許可を取ればよいか

このような疑問がある場合は、まず現在の状況とお手元の資料を確認するところから始めます。

要件を満たしていない場合に無理な申請をおすすめするのではなく、制度の範囲内でどのような準備ができるかを一緒に考え、必要に応じて行政庁への確認を行いながら、丁寧に手続きを進めてまいります。

まとめ|審査期間だけでなく準備期間を考えましょう

東京都知事許可の標準処理期間は、申請受付後25日です。ただし、土曜日・日曜日・祝日などの閉庁日は含まれません。

また、申請前の書類収集や要件確認、申請後の補正期間は、この25日とは別に必要です。

建設業許可を取得するまでの期間を考えるときは、次の三つを分けて考えることが大切です。

  • 申請前の準備期間
  • 行政庁の審査期間
  • 補正や追加資料への対応期間

受注予定が決まってから慌てて申請するのではなく、将来、許可が必要になりそうな段階で一度要件を確認しておくと、余裕を持って準備できます。

建設業許可は、取得すること自体が目的ではありません。必要な時期に適切な許可を受け、安心して工事を受注し、事業を続けていくための基盤です。

内倉厚行政書士事務所は、西多摩地域の身近な相談先として、事業者様の現在の状況に合わせた現実的な進め方を一緒に考えてまいります。

許認可手続きでお困りの方へ

建設業許可の取得時期や、東京都知事許可の申請準備、補正対応に不安がある方は、内倉厚行政書士事務所へご相談ください。現在の資料と受注予定を確認しながら、現実的な進め方を一緒に整理します。